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【参加募集】第3回LODチャレンジデー in 東海 (アイディアソン+データソン)

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昨年度に引き続き、今年も名古屋でLODチャレンジデーを開催します。

 

日本において、公共データのオープン化が加速しつつあり、公共データと、私たちの日々の暮らしに埋もれた「気づき」をつなげていくことで、暮らしを改善する新たなサービスの創出が期待されています。今回のLODチャレンジデーでは、オープンデータをつなげていくことで生まれる価値や、解決できる問題を考える、アイディアソン・データソンを開催します。本イベントを通して、社会的なニーズ(防災、生活環境、子育て、選挙、ビジネスなどなど)と、それに答えるシーズ(利用可能な技術、既に公開されたデータ)を俯瞰して結び付け、「協業の輪」につなげていきます。

 

Linked Open Dataやオープンデータに関心をお持ちの方であれば、どなたでもご参加いただけます。お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。皆さまからのお申し込みをお待ちしております。

 

第3回LODチャレンジデー in 東海 (アイディアソン+データソン)
オープンデータをつなげることで生まれる価値/解決できる問題を考える
日時:8/24(土)13:00 – 17:30
場所:愛知県名古屋市・名古屋工業大学
詳細&申込: http://peatix.com/event/17367
主催:LODチャレンジ実行委員会
共催:名古屋工業大学(調整中)

技術コラム第4回:BioHackathon2012 in 富山 開催報告

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去る9月2日から7日まで,BioHackathon 2012が開催されました.

今年のBioHackathonのテーマは,セマンティックWeb技術をもとにしたアプリケーション開発とLinked Dataの構築とのことで,その時の様子を,DBCLSの川本祥子先生からご紹介頂きます.

 

BioHackathon(バイオハッカソン)はその名前の表すとおりバイオ系のハッカソン(*1)です。ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)主催による国際開発会議として2008年にスタートし、2010年からはJSTのバイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)とともに、国内外の技術者、研究者の参加協力により続けられてきました(*2)(*3)。5回目となる今年のBioHackathon 2012のテーマは、セマンティックWeb技術をもとにしたアプリケーション開発とLinked Dataの構築です。ちょうど年一度のお祭り「おわら風の盆」でにぎわう富山県にて、9月2日~7日の約一週間、海外からの参加者24人を含む総勢78人の参加により開催されました。その内容について簡単にご紹介いたします。

 

ところで、どうしてバイオ分野でハッカソンやセマンティックウェブなの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。バイオの分野では、特に今世紀に入ってからですが、遺伝子・ゲノムを中心にデータの爆発的な増加が問題になっていました。その中で、私の所属するDBCLSでは、文部科学省の統合データベースというプロジェクトにおいて、データの格納場所であるデータベースの問題に様々な角度から取り組んできていました。データのオープン化とともに、大量かつ多種多様なデータを統合的に利用するにはどのようにすればよいのか。これまでのサービス開発やハッカソンでの議論を通じ、セマンティックWeb技術とRDF形式を利用したデータ統合を目指すことになったのです(*4)。

そこで、今回のハッカソンには、セマンティックWebとアプリケーション開発において、生命科学への応用を目指している研究者・技術者が集まり、様々なテーマに取り組むことになりました。内容を簡単に紹介しますと、(1)生命科学分野に特化したRDFアプリケーション開発とデータのRDF化、(2)オントロジー構築やマッピングと関連技術開発、(3)テキストマイニング技術開発、(4)SPARQLエンドポイントのクオリティ評価、(5)トリプルストアの実証実験や分散検索の性能評価、以上5つの大きなテーマで開発が進められました。このときのディスカッションや進捗は期間中からすべて、github上のwikiにまとめられて公開されていますので、さらに詳しい内容をご覧になりたい方はそちらをご参照下さい(*5)。

LODではおなじみの The Linking Open Data cloud diagram の中で生命科学の占める割合はとても大きいものです。蛋白質のデータベースUniProtのように本格的にセマンティックWeb技術によって運用されているものもあります。しかし実際に意味のある統合利用のためには、まだまだ本格的にRDF化されたDBはほとんど無く、オントロジーの整備も十分ではありません。その上、差し迫った医学生物学の課題に対するアプリケーション開発を求められている状況は、それにたずさわる者としては苦しい面もありますが、バイオハッカソンが世界的な技術と人の交流の場となって、これからも良い成果を出して行けることと思います。

今回は、近くのコンビニまで徒歩1時間以上という環境で、まさに寝食を共にする合宿でしたが、会期中にはエクスカーションの時間を設けて、海外からの参加者を中心に、立山と世界遺産の五箇山を訪ね、ハックの疲れを立山の自然と日本の文化で癒すことができました。開催にあたっては、お世話になりました富山県のみなさま、ハッカソン会場となりましたインテック大山研修センターのみなさま、本当にありがとうございました。

 

*1: ハッカソンはHackとMarathonを合わせた言葉

*2: Katayama T., et. al. The 2nd DBCLS BioHackathon: interoperable bioinformatics Web services for integrated applications. J. Biomed. Semantics, Aug 2011 (DOI: 10.1186/2041-1480-2-4)

*3: Katayama T., et. al. The DBCLS BioHackathon: standardization and interoperability for bioinformatics web services and workflows. J. Biomed. Semantics, Aug 2010 (DOI: 10.1186/2041-1480-1-8)

*4: 山口敦子 片山俊明, データベース統合利用基盤としてのセマンティックウェブ技術, 細胞工学, vol.30, no.11, pp.1210-1215, 2011

*5: バイオハッカソンWiki  https://github.com/dbcls/bh12/wiki

 

情報・システム研究機構ライフサイエンス統合データベースセンター

川本祥子

Written by lod-committee

9月 26th, 2012 at 4:26 pm

技術コラム第2回:ロンドンオリンピックとBBC

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LODチャレンジ実行委員会で「メディアとLOD」を担当します乙守です。

オリンピック開催中でもあり、今回は「本テーマの旬な導入編」ということでお読み頂ければと思います。

 

○ロンドンオリンピックとLODとの繋がり

まずは、なんと言ってもWorld Wide Webの考案者、LODの提唱者、そしてLODチャレンジJapanとの関係で言えばLODチャレンジJapan2011で応援メッセージを送って頂いたティム・バーナーズ・リー卿がオリンピック開会式への登場したこと。
インターネットの基盤を作った「イギリスが生んだ偉大な科学者」ということでは当然なのかもしれませんが、本分野の関係者?の間でも大いに盛り上がったサプライズです。
そして、ティム・バーナーズ・リー卿とともにイギリス、ロンドンがお膝元となる本コラムのテーマ「イギリス放送協会=BBC」。
BBCとLODは、実はとても深い関係があります。
放送メディアの分野においてLODそしてセマンティックの技術の導入を積極的に進め、このロンドンオリンピックで実際のサービスとして運用しているのがBBCなのです。

 

○データ、データ、データ

BBCがLOD技術の導入を進める背景として「三つのデータ」があります。
一つ目のデータは、インターネット上にあるソーシャルデータです。
前回の北京オリンピック当時に比べてFaceBookユーザは1億人から9億人へ、twitterは600万人から6億人と大幅に増えました。
ロンドンオリンピックは「ソーシャル*メディア=ソーシャリンピック」ともマスコミでは言われています。BBCも”世界初のソーシャルメディアオリンピック”として、BBC SPORT Olympicsではtwitterを利用したサイト構築なども進めています。[参考URL(1)]
二つ目のデータは、オリンピック自体のデータです。
17日間という短い時間でアスリート数 10,000以上、参加チーム数200以上、26の競技が32に及ぶ地域で日々行わていくのですから想像もつかないデータ量です。
BBCは、こうした情報=ページをLODとセマンティックWeb技術を利用して自動生成しています。[参考URL(2)]
例えば、気迫いっぱい!で金メダルを獲得した松本薫選手のページでは、松本選手の記事、試合記録、他の選手と比較情報などが掲載されています。
このアスリートの情報ですが、これはイギリス選手だけでなく、オリンピックに参加した全選手について、その試合結果や関連した記事をBBCのサイトで発信しています。
そして三つ目のデータがBBCにおける放送戦略に関わるデータです。
BBCは8つのテレビ放送局、10の公共ラジオ局、40のローカルラジオ局など多くのチャネルを運営し、そこで多種多様なコンテンツを発信しています。
と同時に、以前はTVやPCが対象でしたが、BBC iPlayerなどのスマートフォンやタブレットなど視聴が利用する媒体へ対応も行なっています。
BBC は、このような各種番組や媒体がサイロとして孤立するのではなく、10の番組(カテゴリ)、4つの画面が(PC/TV/スマートフォン/タブレット)をひ とつのサービスとして視聴者に届けること=「One,Ten,Fourオンライン戦略」を昨年からオンライン戦略として進めています。[参考URL(3)]
イギリス公共放送ということで、Webサイトのニュース記事やラジオ番組などしか日本では利用できなく私自身経験できないのですが、一 人のアスリートの試合結果のニュースが4種類の媒体でシームレスに視聴できる、と同時にニュース記事から映像もシームレスに繋がる世界を目指しているよう です。

 

○BBCとLOD

まさに、データ、データ、データの中、ロンドンオリンピックを舞台にBBCは世界初のソーシャルオリンピック、デジタルオリンピックに果敢に挑戦しているわけですが、ここで利用されているのがLODそしてセマンティックWeb技術です。
と言いつつ、十分に記述できるスペースがないのとオリンピックの最中もBBC Internet Blogから技術情報がアップされ続けているため、今回は現状入手可能な情報の紹介ということで、残りは次回にしたいと思います。
(1)LOD技術の導入目的と簡単な技術説明
少々古いですが、[参考URL(4)][参考URL(5)][参考URL(6)]にまとめていますので参考にして頂ければと思います。
(2)セマンティック技術を用いた動的出版(Dymanic Semantic Publication)
ロンドンオリンピックで実運用されている、前述したページの自動生成や各番組をシームレスにつなげるサービスの基盤となる技術です。
本技術は2年前のワールドカップにまず実験的に開発され[参考URL(7)]今回のオリンピックでもよりスケーラビリティをあげて運用されています。[参考URL(8)][参考URL(9-1)] [参考URL(9-2)][参考URL(9-3)] 

 

○中締めとして

本コラムのテーマ、「スポーツとLOD」ですが、実は昨年のLODチャレンジJapanではスポーツを題材とした作品の応募はありませんでした。
スポーツ関連のオープンデータについて私も調査したことはありませんが、”スポーツ”はLODチャレンジJapanで新鮮なテーマになりそうです。
オリンピックの興奮冷めやらぬうちに、応募作品のアイデアを練っておくといいかもしれません。
<これは事務局としてではなく、あくまで個人としての発言です。:-)>

 

<参考URL>

BBCが発表しているロンドンオリンピックに向けての各資料。
(1)London2012:London Tweety12 – 世界初のソーシャルメディアオリンピック
London 2012: London Tweety12 – the first social media Olympics
(2)BBCが作る世界初のソーシャルメディアオリンピック
How The BBC Is Building The First Social Olympic Games | Co.Create
(3)ストーリーを紡ぐ- ひとつサービス、10の番組、4つの画面
Connected storytelling – one service, ten products, four screens
BBCについて以前筆者が書いたBLOG
(4)LODとメディア(13):イギリスBBC編:抱えていた問題
(5)LODとメディア(14):イギリスBBC編:プログラムオントロジー
(6)LODとメディア(15):イギリスBBC編:DBPedia
(7)LODとメディア(16):イギリスBBC編:ワールドカップ

BBCにおけるLOD、セマンティックWeb技術説明資料
(8)新しいBBC Sports セマンティック技術を用いた動的出版
Sports Refresh: Dynamic Semantic Publishing 2012/04/17 Jem Rayfiled
(9)semanticweb.comのエディターKristen MilhollinによるDSPの各紹介記事
(9-1)セマンティック技術を用いた動的出版入門パート1
Dynamic Semantic Publishing for Beginners, Part 1
(9-2)セマンティック技術を用いた動的出版入門パート2
Dynamic Semantic Publishing for Beginners, Part 2
(9-3)セマンティック技術を用いた動的出版入門パート3
Dynamic Semantic Publishing for Beginners, Part 3

 

(株)MetaMoJi 乙守信行 

Written by lod-committee

8月 10th, 2012 at 9:58 am

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